CJlC 2005 Summer「ネットのエマージングサービス -サーチ、ブログ、RSS最新動向-」
広告の市場は1800億。そしてその内の350億、約20%が“サーチ”に関するものであるそうだ。また、ブログは現在300万人の人に利用されていて、さらにその波は広がっていくと言われている。それらブログの流行が根付かせたのがRSS。のちにRSSはメディアとなっていくのではないかとも言われる。
これだけ興味深いキーワードを取り込んだカンファレンスのチケット500人分が発売開始から1ヶ月も経たずに売り切れてしまうのは、驚くべきことではない。
さて、アスクジーブス、ヤフー、グーグルといった検索エンジンが自社の検索エンジンの特徴や今現在取り組んでいることを発表した。私が一番ホットだと思ったはアスクジーブスだ。
アスクジーブスのジム・ランゾーン氏は、今話題となっている“次世代のウェブ”という意味の「Web 2.0」に引っ掛けたのか、“第3世代のサーチ”「Search 3.0」を提唱した。
Search 1.0 はディレクトリ型検索エンジン。2.0はAltavistaに代表されるテキストベースの検索から、GoogleのPageRankによる「人気ランキング」的な検索。そして3.0は、Ask Jeevesが展開するTeomaを使った検索で、 「Expert(熟練者)」の中での人気ランキングを使って検索するというもの。Googleでは規模の大きなサイトが上位に表示されるのに対して、Teomaでは規模は小さくとも「ニッチ」なサイトが上位表示する。その検索結果は多少極端ではあるがGoogleとはまた違う方向から「こういう検索結果もアリだなぁ」という気にさせるものだった。何が何でもGoogleが一番、という神話に疑問を感じたことがアスクジーブスをホットに感じさせた理由だ。
そうは言ってもヤフーのトミ・J・ポータネン氏もまた面白いことを言っていた。ヤフーが目指すものとは「ライフエンジン」。人間の生活を豊かにするためのサーチ。これは、人間の知識をFind、Use、Share、Expandするものであるとのこと。頭文字をとって「fuse」なのだ、などといっていたが、面白かったのはそこではなく、「Share」というところだ。知識をシェアするための検索エンジン。これは「Yahoo!知恵袋」のことを指しているのだろうか。gooが「教えて!goo」に大きく広告費を割いたのと同様、ヤフーもこの知識検索の分野に大きな可能性を感じているということだろう。
グーグルのサラー・カマンガー氏の講演は、まだグーグル社が7人しかいなかったころの小さな会社の写真から始まった。単調なサービス紹介の後、最後の最後に「Google Earth」で度肝を抜いた。それは衛星写真を使った超大規模な地図サービスで、まるでスーパーマンのように世界中を飛び回るデモンストレーションには会場中からどよめきが起こった。スーパーマンは思った以上に地上近くまで降りることができるため、「スター・ツアーズ」のように画面に酔ってしまいそうになるほどなのだ。アスクジーブスにはGoogleを超えてやろうという信念が感じられ、ヤフーには「ライフエンジン」や「Fuse」といったところにプレゼンのセンスを感じたが、やはり、一瞬で「わくわく」させることができるグーグルの無邪気さは簡単に超えられるものではないのだ。
ひっくるめて今回特に話題となったのは、サーチに限っていえば「パーソナライズサーチ」というところだろう。サーチには正解がない。同じキーワードを使って検索する人の目的は必ずしも一つではないからだ。しかし、それを救うかもしれないのが「パーソナライズ」なのである。個人に特化していくことで、一人一人の正解に近づけることが可能になる。
検索エンジン各社は、正解に近づくための一つの解決方法として、パーソナライズをうまく取り入れようとしている。