直接利益に結びつかないもの

インターネットにおいて、情報にお金を払う時代はくるのだろうか。

わたしはこの半年、宣伝会議主催の編集・ライター講座に通っていた。先日の修了式では猪瀬直樹氏の講演があったのだが、猪瀬氏はライターを目指す私たちが月刊誌・週刊誌をあまり読んでいないことに激怒していた。「もっと自分に投資しなさい。タダの情報にはろくなものがない。情報は、買うもんなんだ」と。

確かにインターネット上では情報が無料で提供されていることが多い。収益を上げるには通販を絡ませることが多く、優良な情報というのは大抵、通販のそばにある。

その講演の帰りにふらっと寄ったワコールアートセンターでは、「買える」アート作品の展示をやっていた。現実的な値のついた作品群を前にして考えることといえば「欲しいか、欲しくないか」だ。一つの展示会のテーマとしては良いのかもしれないが、なんだかあまりにも野生的な感じがした。そして、展覧会も販売と絡ませないとだめなのかな、と感じた。(アート作品に関して言えば、値段が先行して作品の価値が決まってしまうのがこわいのでできたら値段付けはオークションのような方式がいいんじゃないかなとも思った。)

そういえば先週フットサルの帰りに寄った上野公園では「ヘブンアーチスト」祭りが開催されていた。ヘブンアーチストというのは東京都から路上でパフォーマンスをするのを認められた人たちのこと。ただ面白がってもらうことだけを目的にしてパフォーマンスする人たちのパワーってやっぱりすごい。私も頑張らなくっちゃ、と気合をいれた覚えがある。

何かの本で、家の前に花を飾ることで通行人が良い気持ちになる、これも経済効果だ、と読んだことがある。何もかも直接お金に繋げなければいけないのだろうか、という疑問が湧いた。逆に言うと直接お金につながらないものは、そんなにいらない物だろうか?ということだ。

誰かを癒すもの、勇気付けるものや、疑問を解消するもの、知識がつくもの
そういった些細なものが、公園のヘブンアーチストのようにネット上にはあふれている。

路上で歌う少年に勇気付けられたら、帽子に小銭を入れていくように、純粋に素敵なものに対してそれをやめないでもらうために、私は私ができることをしたいなぁと思った。ヘブンアーチストには拍手を、面白いブログにはコメントを、使える情報には小銭を。

そんなわけで、使える情報の発信者に対価を支払うための手段の一つとして、はてなの「はてなポイント送信機能」のようなサービスがもっともっと広がることを期待しています。
アドセンスこそがWeb2.0的だという人がいるが、私は必ずしもそうだとは思わない。


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